震災備忘録:阪神淡路大震災 

1995年1月17日以降の日付の無い記憶

阪神淡路大震災とは

1995年1月17日5時46分52秒、阪神淡路大震災が発生しました。

兵庫県の淡路島北部(あるいは神戸市垂水区)沖の明石海峡(北緯34度35.9分、東経135度2.1分、深さ16km)を震源として、マグニチュード7.3の地震でした。

犠牲者は6,434人にも達し、第二次世界大戦後に発生した自然災害では、東日本大震災が発生するまでは最悪のものであったそうです。

あれから、もう30年も経過したんですね。

あの時の経験と、今となって気付いた事を書き記しておきたい。

液状化現象

液状化現象とは、国土交通省のHPによると

 液状化とは、地震が発生して地盤が強い衝撃を受けると、今まで互いに接して支えあっていた土の粒子がバラバラになり、地盤全体がドロドロの液体のような状態になる現象のことをいいます。液状化が発生すると、地盤から水が噴き出したり、また、それまで安定していた地盤が急に柔らかくなるため、その上に立っていた建物が沈んだり(傾いたり)、地中に埋まっていたマンホールや埋設管が浮かんできたり、地面全体が低い方へ流れ出すといった現象が発生します。との事です。

阪神淡路大震災時には私この件については記憶がありません。どちらかと言うと、建物の倒壊、阪神高速の倒壊や長田の火災…何か本来あるべき形のモノが歪な形になっている。

耐えがたい違和感でした。しかし実際は液状化現象は発生していたわけで、私の実家のあった付近がたまたまそうではなかったようです。

阪神・淡路大震災による液状化現象は、神戸市のポートアイランドをはじめ、芦屋市、西宮市の埋立地で多くの被害が報告された。これらの埋立地で液状化した土の大部分は「真砂土(まさど)」といわれる六甲山地の山砂であった。河川構造物の被害は、沖積層の厚いところ・旧河道を横切るところなど計355件におよび、淀川下流左岸では、基礎部の液状化により堤防が約2.0kmにわたって崩壊、津波が発生していれば大阪市中心部が浸水する恐れもあった。淀川の堤防の話は知りませんでした。

東日本大震災時私は東京の本社で防災担当だったのでが、東北から離れた千葉県浦安市で液状化現があった事を記憶してます。社員が住んでいてどうも被害にあったって。

震度5強くらいでも、地震動の継続時間が長かったこと、本震後に大きな余震が頻発したこと、埋め 立てに用いた土の性質などが複合して影響しているようです。

例え建物耐震化していたとしても液状化現象が発生すれが建物が傾いてしまう。

建物の耐震性があっても液状化現象で傾けばその後の経済的負担は大きい。

裁判もあったよいうですが、住民敗訴だったようです。

地震の振動には耐えられたが、その後の津波や液状化現象…中々一筋縄ではいかぬようです。

さて、ここまでの話で気付いた事を述べてみたい。

「真砂土(まさど)」

これは、阪神淡路大震災時や東日本大震災時では無く、違う事で聞いた記憶がありました。

2014年8月豪雨による広島市の土砂災害。

2014年8月19日夜から20日明け方にかけて、広島市安佐南区八木・緑井・山本および安佐北区可部を中心としたごく狭い範囲に集中豪雨が発生。「数百年に1回程度よりはるかに少ない確率」で発生した記録的集中豪雨。線状降水帯が発生し、3時間降水量は200ミリを超え、同時多発的に大規模な土石流が発生した。この時の土砂が「真砂土」。

広島県の山地は、主に広島花こう岩といわれている岩石から出来ているそうです。広島花こう岩は、長い間、雨や風にさらされると「真砂土」と呼ばれる砂のような土に変化していきます。この「真砂土」が、水を含むと非常にもろくて崩れやすい性質を持っています。このため、斜面の表面を「真砂土」が広くおおう広島県では、土石流やがけ崩れなどの土砂災害が起こりやすいそうです。線状降水帯が発生するような想定外の豪雨だったとは思いますが、地質的にみると土砂災害のリスクはそもそも高かったのではないかと思ってしまします。どうも、住む所を選ぶ時には、建物の耐震性だけでなく、地質やハザードマップを確認する必要があるようです。

つづく…。

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